井上さくら の トキタマ日記

横浜市会議員 井上さくら のブログです

目の前にある危険物を薄めてバラまき「無かった事」にする・・・これ本当は犯罪です。

一昨日の質問が、翌日各紙で報道されました。
放射性セシウム】が横浜のゴミ処分場から垂れ流しになっている!と問題にした質問です。

全紙が報道して下さったのですが、勝手ながら、ベストショット付きの東京新聞の記事を紹介させて頂きます。
このカラー写真の下、ちょっと読みづらいので書き出すと
「南本牧廃棄物最終処分場で住民にゼオライトについて説明する市職員(右)。
しかし既に外されていた=昨年11月15日」


そうなんですね。あんなに力説していたゼオライトによる放射性セシウムの抑制。
実際に使ったのは1月足らずで、昨年の11月1日にはもう外してしまっていたので、確かにこの写真が取られた時には既にダダ漏れになっています。
地元住民を現地見学までさせて「対策しているから大丈夫です!」と説明していたのに。
この写真に写っている職員さん、とても一生懸命な感じだけれど、このとき既に使っていない事、わかっていたんでしょうか。
ちょっと人間不信になってしまいます。

質疑の録画が、今日から市議会のホームページで見られるようになっています。こちらをご覧下さい⇒
http://www.yokohama-city.stream.jfit.co.jp/giin_result.php?GIINID=5072

ユーチューブにもどなたかがアップして下さいました。
全部で12分ほどですので、ご覧いただけたらと思います。

[http://www.youtube.com/watch?v=ttsrADIm_Bs&feature=youtu.be:title=]

私が手に持っているパネルが、ゼオライトを充填してある浄化塔の写真です。

前回のブログに書いた通り、この浄化装置に小石のような鉱物ゼオライトを詰めてあり、ここを通せば汚染された排水中の放射性セシウムを吸着する事ができます。
昨年、市民がこの処理場の放射能問題を心配して声を上げた時に、「対策」として横浜市が充填したのです。
いま思えば、それは放射能対策ではなく、住民対策だったのでしょうか。

【実際は使っていない】けれど、そうとは言わずに【充填してあります】と言い、てっきり使っているものだと錯覚させる。
同じような、巧妙なウソが、もう1つ有ります。
それが、「不検出」。

【実際は大量にある】けれど、そうとは言わずに薄めて測れない状態にしておいて【不検出】と言い、てっきり無い物だと錯覚させる。

動画を見て頂くと分かりますが、なぜ
①効果があり、②費用も安く、③すぐ使える
3拍子そろったゼオライトへの通水をしないのか、
何度聞いても局長は、排水中のセシウムは【不検出】だから、と繰り返します。

それだけ聞けば、放射能が含まれていないなら使わなくても良いだろうと思います。
しかし濾過すると、1月足らずで濾過材1kgあたり5,000ベクレルもの放射性物質が取れるという事は、薄まっているけれども大量の放射能が目の前にあるという事です。
ただ、大量の海水(処分場内)に投じた灰から溶け出した物なので、濃度としては薄まり、測定の限界(この排水測定の下限値はセシウム134、137、それぞれについて10ベクレル/L )より低くてその測り方では「分からない」というだけで、ゼロではないのです。
何より、ゼオライトで取れている相当程度の量が確実に内水を汚染している事が実証された訳です。
「無い事にしておいた方が面倒が無い」という自分たちの都合に合わせて事実をねじ曲げてはなりません。

極めて微量でも猛毒と分かっている危険な放射性セシウムを、わざわざ薄めて拡散し「無い事」にしてしまう。
こういう人たちに本当は放射能を扱わせてはいけないと思います。

明日、3月9日(金)午後3時から、横浜市長に対し、この問題で抗議と申し入れが行なわれます。この処分場の問題に取り組んできた「hamaosen対策協議会」「南本牧処分場への放射性焼却灰海面埋立に反対する会」の呼びかけです。
関心のある方、疑問に思う方、ぜひご参加下さい。
ご案内が会のホームページに掲載されています。⇒http://hamaosen.blogspot.com/