井上さくら の トキタマ日記

横浜市会議員 井上さくら のブログです

市議会の結核感染ー横浜市保健所、またも失態?

先週、首のあたりのリンパ腺が腫れて何だか痛くなってきました。
予算議会が始まり、早くも疲れが出たのかなと思いながらネットで調べてみると、疑われる病気の1つに【結核】が。

そういえば議会内で結核感染の話しも伝え聞く・・・・
一部で「接触者検診」が行われているようだけど、私はどうなんだろうと振り返れば、発病した議員とは当時、同じ決算委員会所属。
横浜市結核接触者健康診断の手引き」を見てみると「濃厚接触者」(目安として通算8時間以上同じ空間にいた者)にあたる可能性あり。

というわけで、私にも「接触者検診」お願いしますと保健所に出かけたのが一昨日のこと。

今朝の朝日新聞、社会面で「結核 横浜3市議が感染」と報道されています。
 web版 ⇒ 
 http://www.asahi.com/national/update/0208/TKY201202070748.html 

記事に「多くの市議に連絡」とありますが、私が知る限り状況を知らされたのは、発病した議員の所属会派と所属常任委員のみ。
私を含め、大半の議員にはいまだに説明がありません。

結核は発病して悪化すると咳などから菌を排出し、空気感染で周りの人にうつす恐れがあることから、結核患者がみつかったら、その人と接触した人たちを調査、健診し、感染の実態を早期に把握、封じ込めることがとても重要。

それにしては最初の議員が結核と診断されてから既に3ヶ月以上、ちょっとおかしくありませんか。

今回の対応は、まん延防止のため「すみやかに接触者調査及び検診を行います」とする横浜市の「結核対応マニュアル」に沿っていないように思えます。
さらに、本来、対応は各区にある「福祉保健センター」が主体となって行うこととしているのに、今回は保健所長直轄で対応。
これもイレギュラー。

対象が議員だから?

それなら、議員は活動範囲も広く、高齢者や乳幼児等感染ハイリスクの方たちと接触する機会も多いことから、一般の場合よりも広く検査をすべきです。
患者さんの人権、個人情報の問題もありますが、議員であれば公人ですから個人より優先される社会的責任もあります。
議員だからこそ、より広く、オープンな説明と健診が必要なのに、その逆になってはいませんか。


結核と聞いて昔の病気と思われる方もあるかもしれませんが、さにあらず。
今でもこの日本で毎日66人の新しい患者が発生し、1日に6人もの命が失われているという重大な感染症です。

横浜市でも昨年、消防局危機管理室で職員の集団感染が発生し今でも治療が続いています。
この時、危機管理室は検査をしないまま大震災の被災地に職員を派遣し、帰ってきてから派遣された28人の中に16人もの感染者がいたことがわかるなど、大きな問題になりました。
( http://d.hatena.ne.jp/sakuraline/20110712/1310458024 )

感染範囲を過小評価することは、知らない間に結核菌を拡散させることになりかねず、予防原則から言って妥当と思えないのです。


で、私の接触者検診はどうなったかと言うと現時点では「対象でない」ため、どうしても受けたいなら自費で医療機関に行って下さいとのこと。
自費でもいいけど、感染防止のためには今の検査範囲は限定し過ぎです。
仕方ないので「ヘリカルCT」を自主的に受け、少なくとも発病していない(=周囲にうつす危険はない)ことは自分で確認しました。
でも感染の有無を調べるにはさらに血液検査が必要ですし、対策にあたるべき横浜市保健所として迅速に充分な範囲の検査をすべきでしょう。

所管する健康福祉局の予算説明会でこの件を尋ねたら、立花局長、ちょっと頑なでしたけど、議員は「デンジャーグループ」(未感染者に結核をうつす要因を持った人々)であることだけは認めていらっしゃいましたしね。