前回のトキタマ日記で取り上げた横浜市の「歳出改革」依頼文。
昨日(5/24)議会に登庁したら
この文書を資料請求した別の議員が担当職員から
もうこの文書は取り消されたので資料提出できない、
と言われたと聞きました。
え?
取消し?
提出できない?
一度出した公文書を取消しってどういうことでしょう?
はてなマークが浮びかう中、じっさい取消されたらしいとの情報。
確かなことが分からないまま、市長の定例会見が始まったのでネット中継で視聴したところ
フリーランスの記者(犬飼 淳)さんが、事実関係を山中市長に質問してくれたため、そこで初めて取消されたと知りました😳
その後、経営責任職の方が私のところにも説明に来られたのですが
取消しの理由は「誤解を招く恐れがあるから」。
えっと~
誰が、どんな風に誤解したって言うのですか?
すると、決まったことのように捉えられる恐れが…と。
私は本会議でこの文書について取り上げた際にも、
その後のツイートやこちらのブログでも、
当該文書の公開に際しても、
決まったことではなく検討を求めている文書だと断っていますけど?
すると、この文書の「課題指摘事業一覧」の書き方に問題があったと。
実際、各方面から問い合わせなどがあり誤解を招いてしまった。
だから取消した。
…どうも指摘の表記の問題であって中身の問題ではないらしいです。
取消し というか 火消し?
念のため【取消し】の決裁文書を入手して確認 ↓
取消理由は
「誤解を招く恐れがある内容が含まれるため」🙄
(……ところで決裁日、先週じゃん…🙄)
この「依頼文」の取消しにより、「依頼文」が各局に求めていた調書提出やその〆切など直接的な効力は消えました。
これで、一面的で一方的な歳出カット圧力は押し返しました。
これはひとまず良かったと思います。
事業の評価・検証や無駄な事業の廃止はもちろん必要なことですが
今回の「依頼文」では、明らかに社会福祉や教育分野への圧力が強く出ていたからです。
取消しにより、「歳出改革」の求め方は多少修正はされるでしょう。
ただ、今回の具体的な指摘を通じて各局に伝わった「歳出改革」の中身やその意図まで消えたとは言えず、それこそが問題です。
子育て支援や障害者福祉など、現に必要として利用している市民が大勢いる社会保障を市民や現場との対話もなく切ろうとしていること、
その姿勢が改められなければなりません。
それは横浜市が誰を大切に思い、どのようなまちであろうとするのか、
という問題ですから、その点をきちんと修正できるのは山中市長しかいないはずです。
市長は「歳出改革」について、政策の優先順位などを自らの言葉で明らかにして頂きたいと思います。
部下への丸投げや
あいまい戦略は無責任です。
あさって5月27日(金)はこの歳出改革のもとになる「財政ビジョン」についての特別委員会。
山中市長と市会議員との一問一答で議論が行われます。
私の所属する「無所属クラブ」からは港北区選出の豊田有希議員が質問に立ちます。
財政ビジョン特別委員会は傍聴もできますし、ネットでもご覧になれます。
ご注目ください。
横浜市議会ネット中継 ↓
gikaichukei.city.yokohama.lg.jp
※ なお、文書取消しの決裁がされたので「依頼文」の効力は無くなりますが、
一度発出した文書として保存期間中(この文書は5年)は存在し続けることを文書管理担当課に確認しました。
資料請求にも本当は応じなければなりませんでしたね。
取消された「歳出改革」依頼文 ↓
前回の「トキタマ日記」 ↓