井上さくら の トキタマ日記

横浜市会議員 井上さくら のブログです

保健所の不作為、もはや感染症法違反ー横浜市議会結核感染

市議会の結核感染の問題で、昨日ようやく保健所長らが議員への説明を始めました。
新聞で報道される前にはあれほど説明を拒んでいましたが「ご希望があれば説明します」として各派に連絡。
私のいる無所属の部屋にももちろん来て頂きました。

すでに議会内で28人検査して3人が感染、初発患者以外の発病者はまだ確認されていない、感染拡大の可能性は極めて低いので現状では検査範囲は広げないとの説明。

あれ、私は福祉保険センター(各区にある保健所の出先機関)で、新たな発病者がおり、今その感染性の程度を調べているように聞いたけど?

すると、CTの画像で肺に陰が見つかる「所見あり」になり、血液検査のQFTでも陽性になり、それでも「発病」とは言い切れないと。

ってそうなんですか?

そうだとしても、28人検査して3人が感染、うち1人は発病している可能性大、さらに血液検査の値がグレーゾーンのため再検査になっている人が5〜6人、これだけで十分検査を拡大する要件は揃っていると思えますが。

と聞くと、日本人の平均感染率は年代によっては10%を超えるから、これくらいでも既感染(昔感染した跡のようなもの)が引っかかっているのかもしれないとか寝ぼけた事をおっしゃる。

厚生労働省が出した結核接触者健診についての手引きでは「想定される感染率より実際はかなり低い」と書いてありますね、所長は横浜市は日本の他地域より結核感染率の高い都市だと言うんですか、とそこまでつめると、ようやく「まだ平気」と言わなくなった。

再検査の結果はいつ出るのかと聞くと2月末だと言う。
なぜそれまで他の議員の検査開始を待たなければならないのか、理由が分からない。

結核の感染が広がってしまうかもしれないから議会全員の検査をするなり、感染ルートを追跡すべきじゃないかと言うと、

「調べなくても発病して症状が出れば医者にかかって分かりますから」と所長。

これには私たちも皆びっくり!!!
そうなれば周りに菌をばらまいてしまう、だからその前に見つけましょう、早期発見、早期治療、菌の封じ込めが感染症対策の基本じゃないの?

患者が医者にかかるのを待つのが感染症対策なら、保健所は必要ない。

「新聞に出たのが悪い、記事にしてはいけないんです」と割って入る部長。
自分たちは被害者であると言わんばかりだ。
何か勘違いしている。

なぜここまでかたくなに検査範囲を狭めようとするのか?

集団感染としての公表基準は一集団から20人の感染者となっている。
検査の範囲を広げれば感染者が増えこの基準を超えしまう恐れがある。
横浜市議会集団感染】として公にしなければならないのだ。

検査を先に延ばせばのばすほど、そうなった時、全貌把握が難しくなるし、知らぬ間に結核菌を拡散させたり、あるいはそういう不安を市民にもたらしてしまう、どうするつもりか、と保健所長をただすとなんと
「その時はその時で責任を取る」
と、まるで政治家のような変な開き直りまでご披露。

中田前市長時代に保健所を統廃合し、それまで各区にあった全18の保健所を市内で1つにしてしまった。
組織が巨大化し、現場から遠い幹部は官僚化し、変に政治化し、とても悪くなっていると感じる。

市民の生命と健康を守る事よりも優先される何があるというんだろう。
こんなことで良いはずが無い。

何が理由でここまでかたくななのか分からないけれど、こんな意識的な不作為はもはや感染症法違反では?