5月10日から順次、横浜市内の小学校給食に出される予定だった県内産冷凍ミカン。子ども達の大好きなデザートです。
しかし、311以降は手放しでおやつに、とはいかなくなりました。
先行して給食に提供されている川崎市で9.1ベクレル/Kg、今月末に同じ県内産ミカンを予定している横須賀市では6.5ベクレル/Kgなど国の基準値内とは言え、ある意味「安定」して放射性セシウムが検出されている食材なのです。
横浜市では提供する前日に検査することになっていましたが、検出が十分予想されること、また、検出されたとしても国の基準値内なら給食に提供するという教育委員会の姿勢が見られたため、保護者を中心に中止を求めるたくさんの声が市に寄せられました。
その結果、昨夜、検査を待たずに提供中止が決定され、当分、県内産ミカンは給食に使用されない事になりました。
先月には同様に保護者らの声により、やはり放射性セシウムが頻繁に検出されているタケノコも学校給食には使用しない事が決まっています。
毎度、保護者らの声に押されてという形ではありますが、国の基準値内であっても子ども達の内部被ばくは出来る限り避けるという方向に横浜市が進んで行くのは、自治体が本来の責任を果たすと言う点でもとても意味のある事だと思います。
教育委員会がこうした決断をした事で、より内部被ばくによる健康リスクの高い幼児が通う保育園、幼稚園でも同様の措置が求められます。
他都市でも、より安全な選択をしやすくなるかも知れません。
また問題は、これらミカンやタケノコだけではないのですが、小さいようでも1つ1つの事実が周知される事で、食品の放射能汚染への関心を消費者が持ち続ける事。
それがしいては消費者でも生産者でもなく、本来負うべき東電や国に、原発事故と放射能汚染の責任をきちんと取らせるためにも重要なのだと思います。
今回も、本当にたくさんのお母さん、お父さん達が担当者に入れ替わり立ち替わり!電話したりメールしたりと大活躍でした。
私も何度も教育委員会へ要請をしましたが、日に日に検討の度合いが少しづつ好転し、保護者のみなさんの働きかけの手応えがありました。
税金を頂いて仕事をしている行政や議会が、本当はもっと主体的、能動的でなければいけないのですが、実際に「世の中」を動かしているのは市民一人ひとりの声だよな〜と、今回も痛感。
大変ですが、声を上げる事、行動に移す事、やっぱり大事ですよ!
夜になって、この市教委の英断を林市長が批判していると言う報道が入ってきましたが、それなら、さらに一層声を上げるのみですね。
今回の決定を、教育委員会の管轄外や他都市でも活かして頂ければと思いますので、通知文(これ自体はとてもあっさりしたものなのですが)等をご覧いただけるようにしておきます。
文中掲載の市教委⇒校長の文書に添付された【校長⇒保護者】文書ひな形
【子ども青少年局⇒市立保育園長】(文中掲載の市教委文書を添付して配布)