昨日、横浜カジノ導入に関する公文書の開示について審査請求をしました。
次の6点の文書が【全部非開示】になったことを不服として決定の取り消しを求めるものです。
・横浜特定複合観光施設設置運営事業基本協定書(案)
・横浜特定複合観光施設設置運営事業実施協定書(案)
・横浜特定複合観光施設設置運営事業事業用定期借地権設定契約書(案)
・横浜特定複合観光施設設置運営事業事業条件書
・横浜特定複合観光施設設置運営事業モニタリング基本計画(案)
・関連資料集
これらの文書はいずれもカジノ事業者公募のための文書で、
現在エントリーしている事業者2グループには全て提供され、
この条件をもとにカジノIRの計画を提出、
市長選を間近にした現在も選定作業が行われています。
市役所では、これらの文書をもとに作られたカジノIRの事業者によるイメージ図や模型の展示が行われています。
(7/27~8/7 市長選挙の告示日前日まで!)
これについては今年4月に開示請求したものの期間延長された上、
5月に全部【非】開示と決定。
請求した文書は1ページも出てきませんでした。
不服がある場合の審査請求は、3か月以内にする必要があるため、今月14日が期限。
実はこの文書については、市長選挙によって「横浜カジノ」をすっかり過去のものとできるなら、不服審査はもはや必要ないかもしれないと思い、すぐには審査請求しなかったのです。
しかし、もしこの事業が停止となっても、どのようなことを横浜市が行おうとしていたのかは今後のためにも明らかにしておく必要があると考え、期限ギリギリでしたが審査請求することに。
審査請求の理由は以下としました。
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横浜市長が全部非開示とした当該文書は、「横浜特定複合観光施設設置運営事業の設置運営事業予定者の公募」に応じた事業者に対しては提供されている情報であり、その内容は市民にも開示される必要があります。
文書の中には既に公にされている情報もあるものと推察され、また、当該文書の内容は横浜市へのカジノ導入や同施設運用の条件等、場合によっては市政の重要かつ長期に渡る課題となる可能性があり市民への影響も大きく、これを全部非開示とすることは市民の市政に対する知る権利を大きく損ない住民自治に反する決定であり、横浜市長は法と条例の適用を誤っています。
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審査請求書を作って、市役所3階の「市民情報センター」へ提出に。
これまでの経験で、審査会で審議されるまでに時間がかかるだろうと思ってはいたのですが、窓口で確認したところ、現在1年半待ちと!
審査に数ヶ月かかるとすると、結果が出るのは約2年後ということ。
改めて調べると、6月末時点で審査待ちは817件。
これを「横浜市情報公開・個人情報保護審査会」の3つの部会で審査していますが、1件につき数回の会議を要するため、答申は月平均3~4件と。
私「え~~っと、それで、審査請求はどれくらい?」
担当者「毎月40~50件来てます」
40~50件/月平均で来るものを、
3~4件/月平均で処理している横浜市の情報公開制度。
毎月処理数の10倍以上が積み残されていくシステム!(呆れ)
これではドンドン審査待ちの行列が長くなるばかり。
完全に制度が機能していません。
私「部会を増やすしかないじゃないですか!」
担当者「そういう議論もあるにはあるんですが…」
2~3年前からこういう状況とのこと。
あ~林市長はこの状態も放置していたんですね。
私も議員としての資料請求ばかりなのでこうした実態に気づくのが遅くなりました。申し訳ないです。
必要な情報があって市民は情報公開請求し、
その正当な権利を行政が不当に侵害することの無いよう不服審査の制度があるのに、
その結果が出るのが2年も先では、仮に審査が通って開示されても情報の意味が無いということも。
この状態が既に市民の正当な権利を阻害しています。
8月22日には市長選挙があります。
新市長はこういう問題も解決し、市民の知る権利を尊重する当たり前の行政運営をしてもらいたいと思います。